【3級・4級】「きもの文化検定」の最短最小限勉強法【一発合格】

【資格・検定】
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「きもの検定3級と4級」を受験してきた

今回「きもの文化検定」を受験してきました。

たまに着物を着る機会や関わる機会があるので、最低限の知識を確認しときたいなと思ったからです。

僕は男性ですが、女性に比べて多少不利とはいえ普通に覚えれば、合格することは難しくなかったです。

きもの文化検定とは

皆さん「きもの検定」と言われてますが、正式名称は「きもの文化検定」です。

着物に関する試験はこの試験が一般的だと思います。

他の試験は着付けに特化したものであり、受験資格が必要なものがほとんどです。

このきもの文化検定は受験資格は不要です。

※ただし、4級から一つずつ受けなければなりません。

合格率

4級で8割、3級で6割くらいなので、普通にやってれば合格できます。

日程

春日程

4級と5級のみで6月に実施

秋日程

全級が実施。

毎年11月の第1週目にあります。

大学等の実施会場による会場試験です。

CBT試験

僕が受けた試験はこのCBT試験です。

このCBT試験は自分の好きな日に予約して、その日にPC上で受けられる試験です。

テストセンターという小さな教室にPCがあって、そのPCに表示される試験の正解をマウスでクリックして解答します。

ちなみに教室内の他の受験者はきもの文化検定を受験はしておらず英検など、他の試験を受験しています。

このCBT試験の良いところは自分の好きな日に受験できる点です。

一般の紙の試験は一年に一回しか実施しておらず、受験機会が少ないです。受験機会が増えるのは良いですね。

また忙しい人は直前までスケジュールの調整が発生する可能性があるので、受験日を調整できるこのCBT試験は嬉しいです。

(ちなみに若い方は紙よりディスプレイ上で受験する方が肉体的にも精神的にも楽で良いと思います。)

教科書(きもの文化検定公式教本)

きもの文化検定公式教本が2冊あります。

きもの文化検定公式教本i きものの基本

きもの文化検定公式教本ii きもののたのしみ

2級以上はなかなかそうはいきませんが、3級までならばこのきもの文化検定公式教本だけで全く問題ないです。

逆に言えば、問題はこの公式テキストからほぼ出るので、このきもの文化検定公式教本がなければ絶対にに合格しません。

なので、絶対にこの2冊は買って下さい。(4級はパート1だけでOK。)

ただ、このテキストめちゃくちゃわかりにくいです。意味不明なコーディネートの解説とか無駄な写真が多く紙面を稼いでいるのに、重要な解説は非論理的で非常にわかりにくいです。

試験用にまとまっているとはとても思えません。

しかし、上記のように試験はこのきもの文化検定公式教本から完全に出るので、買うしかありません笑

ちなみに試験の実施団体から買うより、アマゾンで買った方がポイントが付いて、銀行払込手数料がかからないのでアマゾンがオススメです。

ちなみにこのテキストの中古は思った以上に価格が下がらないの新品とあまり変わりませんが、たまに安いこともあるのでそのときを狙って買うこともできます。
(中古は品質に偏りがありますが…)

過去問(きもの文化検定問題集)

過去問(きもの文化検定問題集)は存在はするのですが、とても手に入りにくいです。

検定機関の「きもの文化検定問題集」は直販で数量限定、単年度ずつの販売、価格も結構高いです。

また販売してすぐに完売してしまうようです。

過去の年度の「きもの文化検定問題集」を中古で買う場合もプレミアがついて高騰してます。

特に過去問を解く必要もないので、「きもの文化検定問題集」は不要です。

勉強時間

10~15時間程度(各級)。

これは個々人の基礎知識に差があるので、個人差が大きいです。

僕の場合、歴史部分を、昔日本史の受験勉強でやったことをおぼろげながら覚えていた程度で、着物に対しての知識はほぼ0という状態でした。

出題の傾向

単なる暗記試験

通常の試験が「論点の理解」を求められる試験であるのに対して、このきもの文化検定は論点の理解が求められる試験ではなく単なる暗記試験です。

なので、テキストを読んで、単語とその定義と意味くらい暗記していれば普通に解答できます

ハイレベルなことは求められていません。

極論すれば、わけもわからず「A」と「B」が「なんらかの関連性」がある程度を覚えておけば十分なのです。

試験本番では「A」という用語が問題文にあって選択肢の中に「B」という単語があれば十中八九それが正答なのです。

早押しクイズに似てますね。

重要事項が出るわけではない

普通の試験は重要事項や理解しにくい場所、受験生が弱点としているところが重点的に出題される傾向がありますが、この検定はそうではありません。

意外なところからも出ます。

こんなところは常識的に出ないだろう…、本編じゃなく注釈やコラムだしな…といって太字のところや、重要そうなところだけ勉強してると試験本番でわからなさすぎて驚くはずです。

確実に落ちます。

よってテキストの隅々まで勉強して下さい

こういった意味では、普通の試験とはまた別の難しさがあるといえます。

過去問の価値が低い

よく同じ問題は出ないから過去問を解く必要はないという方がいます。

しかし、これは正しくはありません。

確かに同じ問題は出ませんが(そのまま出る試験もありますが…)、同じ論点は何度も出ます。

同じ論点は一度理解しておけば、試験本番で問題の形が変わっても解けます。

また過去問を使って覚えた知識の問題での運用方法を習熟することも重要です。

よって論点を理解するために過去問はしっかり解くべきです。

…とこのように通常の試験における過去問の重要性を強調したところで申し訳ないですが、このきもの文化検定においては過去問を解く必要は全くありません

なぜなら、上記の通りこのきもの文化検定は単なる暗記試験だからです。

過去問を使って論点の理解をする必要がありませんし、知識の運用を学ぶ必要はありません。

よってわざわざ過去問を解く意味はないです。時間の無駄です。

確かに同じ問題は出るかもしれませんが、別にその過去問を知らなくても普通に解けます。

また下手に過去問を解いておくと、問題に先入観が入って間違う可能性も上がります。
(早押しクイズと同じで問題の末尾が微妙に違うなど…単純な引っ掛けがあります。)

さらに、このきもの文化検定の過去問は入手が難しく、価格が高いのでコスパの面を考えても過去問は無駄です。

試験で出る着物は主に女性用の着物

このきもの文化検定には男性用の着物について一応出ますが、女性用の着物に関する出題が八割くらいです

まぁ、着物といえば女性用の方が種類も豊富で着方も難しいので、女性用の着物の出題が多いのもしかたないかなと思います。

作問者としても出題しやすいですしね。

というわけで学習は主に女性用の着物について行うと良いです。
(普段着物を着る女性は圧倒的に有利です。)

具体的な勉強法

上記のきもの文化検定の特徴をふまえて最短最小限の勉強法は…

テキストを繰り返し読むことだけです。

ただこれだけです。

5回くらい読めば大抵合格出来ます。

そしてここで重要なのは「理解をしようとしないこと」です。

理解しても別に難しくはないのですが、それなりに時間がかかります。

時間がかかるのに、試験ではそこまで求められていません。

「用語の意味を選択肢を見ればわかる程度に覚えて、テキストのどのへんにこんなことが書いてあった…」

程度に読めば十分です。

テキストに書いてある配置ごと覚えてしまえば完璧です。
この用語についてはテキストの最初の方の〇〇の章の〇〇の説明に出てきて、テキストの真ん中の辺りに書かれていたなぁとおぼろげに思い出せれば十分です。)

これで用語の定義意味の問題は解けます。

また上記で解けない問題も、「A」という用語が問題文に出ていれば、大体テキストAという用語の近くに書いてある用語が答えです。

Aがテキストのこの辺りに書いてあったなぁということが思い出せれば、大体Aの近くに書かれていた用語が選択肢にあります。

それをマーク出来れば十分です。

以上から、「テキストを何度か読むだけ」が最短の勉強法です。

ラインを引いたり、ノートをまとめたりする必要は全くないです。

CBT試験特化の戦術

スケジュール

CBT試験は試験を受ける3日前まで受験の申し込みが出来ます

そこで、このことを最大限に生かした受験戦術をとります。

以下便宜的に1月1~7日を使って説明します。

まず受験予定日を自ら設定します。

1月7日を受験予定日にします。

そして、7日の受験に向けて1月1~3日を勉強します。

そして、4日の日に「テキスト範囲をまぁまぁ覚えた」「合格しそう」という実感があれば、受験申し込みをします

もし、まだ難しそうならば、4日にもう一日勉強してみて、再び5日に上記実感があるかを確認します。

そして実感があれば、8日の日の受験を申し込みます。
(まだ実感がなければ、もう一日同じことをやって下さい。)

こうすることで、忙しくて勉強不足のまま受験当日を迎えるということがなくなります。

注意事項

ここで重要なのは「実感の判断基準」「先延ばししないこと」です。

実感の判断基準

きもの文化検定は所詮択一(マークシート)試験です。

完全に用語を覚えてなくても、なんとなくわかっていれば正答できます。

よってテキストを完璧に覚える必要はないです。

「この用語とこの用語に関連性がある」程度で十分です。

例えば「江戸幕府」という用語が出来てきたら、人だかタヌキだかわからないけど「徳川家康」という用語と関連性があるということがわかっていれば十分正答を選べます。

よってテキストは2~3回程度読んで、なんとなくわかる程度になれば受験申し込みして大丈夫です。

ここまで来ていれば、申し込みから受験日までの3日は真剣に勉強すると思うのでほぼ合格できます。
(受験日を三連休の最終日に設定できれば最高です。)

先送りにしないこと

「まだ合格できる実力がないから…」「確実に合格できるようになってから…」「不合格になったら受験料がもったいないから…」という気持ちからついつい受験日を先送りにしてしまいそうになります。

気持ちは痛いほどわかります。

確かに、CBT試験では自分で試験日を設定できるので、「不合格の不安」から試験日をズルズルと後にしてしまいがちです。

でもこの「きもの文化検定」は暗記型の試験です。

暗記が勝負の試験なので、受験勉強期間が長くなるほど最初に勉強したところを忘れていくので、どんどん不利になっていきます

よって短期集中が必勝法です。
(普通の試験のように理解して長期暗記すれば良いではないか…と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この試験では理解まで求められていないし、理解型暗記はこの試験に対してはコスパが悪いです。理解型暗記をしても試験がおわれば、覚えたことの多くはどうせ忘れます。理解型暗記する時間があれば、短期集中で検定だけ通って、その時間を別のもっと有意義なことに使いましょう。)

勉強を一度始めたらできるだけ短期間で受験をしましょう。
(オススメは一週間以内です。)

またCBT試験は受験料は再びかかってしまいますが、受験日の次の日でさえもう一度受験出来ます。何度でも受験出来ます

落ちたらまた来年なんてこともありません。

よって怖がらずに受験しましょう。

一度落ちても、一度真面目に勉強してれば一週間くらいは記憶は残っているので、もう一度受験すればほぼ確実に合格できるでしょう。
(一度落ちれば、悔しさで必死に勉強するので合格率はさらに上がるでしょう。)

試験に対しての不満

受験料・テキスト代・過去問代が高い

正直、このきもの文化検定に関わる受験料・テキスト代・過去問代の全てが高いです。

他の試験に比べてもかなり高いです。

テキストや問題集も正直内容が濃いとは言いづらく、不要な記載や写真で内容をかさ増ししている感じです。

級をお金で買う感じになってしまっていて、単なる利権検定になっています。

各級段階を追ってしか受験出来ない

きもの文化検定はいきなり3級や2級といった上位級を受けることが出来ません。

よって最下位の級の4級から受験料というお布施を払って一つずつ受けなければなりません。

これはすでに豊富な知識がある方や勉強していきなり上位級を取ろうという人にとっては時間もお金も無駄です。

取得してもメリットが少ない

取得してもメリットがないというのは趣味の資格である以上当たり前とも言えます。

でも、こういう検定って普通は取得することでなんらかのお店の優待割引を受けたりすることが出来たりするのです。

しかし、きもの文化検定のそのような優待割引はあるにはあるのですが、非常にショボいです。

ほとんど意味がないのです。

使えるお店がそもそも少ないです。

また、そのお店の他の割引使った方が普通に安いのでは?と思えるような割引しかありません。

不要な知識が多い

このきもの文化検定は試験範囲にとにかく不要な知識が多い。

このきもの文化検定を受けようという方は着物の着方、部位の名称、作法等の着物に関する一般的な血s機を勉強したくて検定を受けるはずです。

しかし、試験範囲の半分くらいは着物の歴史や着物の商品的な種類、そもそもの着物の作り方などが出題範囲です。

これって着物の販売店に務める人くらいしか必要のない知識のような…

この検定のターゲットってどの辺の人なのでしょうか?

それとも問題数が基本的な知識だけでは足りないからかさ増ししているのでしょうか?

とにかく着物について通常知っておくべき範囲からは逸脱した問題が多いように思います。

権威が全くない

権威がないのも民間検定の宿命ですね…

この検定をとったからすごいと思われることもないし、履歴書に書けるというものでもないです。

特にこのきもの文化検定は後援や協賛に文科省等のお役所がついてないので、英検なんかよりも権威がないです。

まぁこればっかりはしかたないですね…

試験として洗練・成熟していない

上記の不満のように検定全体のシステムが洗練・成熟していないです。

私立大学の試験に近いかなと思います。

多分試験制作の予算が少ないのか、試験制作費以外のところに経費が多く使われているのか…笑

問題文も明確とは言い切れず、日本語的に結構怪しいものもあるかなと思います。

受験予備校の解答速報で解答が割れそうな問題が結構あります。

この検定を受けるべきか

個人的には、この検定は受けなくても良いかなと思います。

学習時間をかけても得られるものが少なくコスパが非常に悪いです。

受けても良い場合は…

この検定はすでに着物を普段着る機会がある人には全く必要がないです。
(不要な知識を得るだけになってしまいます。)

どちらかというと、着物をこれから着る機会がある人、関連業界に就職する学生、着物になんらかの関係をもつ人(ウエディングや成人式を撮影するカメラマン、美容師さん等)などの方が着物に関する広く浅い、基礎的な知識を習得するために良い検定です。

なので、4級までの受験で十分で、受けても3級までです。(3級でもオーバースペックです。)

2級以上は趣味で受けても意味ないかなと思います。
(2級からは数学を勉強するときに、数学の歴史・数学関連分野などを勉強するようなもので、全く意味がありません。)

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