【RAW現像】カメラマンこそ色彩論の学習が必要【カラーグレーディング】

写真コラム
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カメラマンやビデオグラファーこそ色彩論を学ぶべき理由

カメラマンやビデオグラファーが学ぶべきなのは構図や光、ライティングではないの?と思われる方も多いと思います。

確かにこれらを学ぶことは重要です。

写真や映像を撮る上での基本です。

しかし、現在の写真や映像では現像やカラーグレーディング技術は欠かせません

そしてこの映像やカラーグレーディング技術を深く理解するために必要な知識の一つが色彩論なのです。

なぜRAW現像やカラーグレーディングが理解できないのか?

RAW現像やカラーグレーディングを勉強していても、難しいなぁと感じる方は多いのではないでしょうか?

その理由は、現像やカラーグレーディングを実践の中で、経験的に体得している方が多いからです。

結局、今の現像の学習方法はセミナーや現像本を見ながら、目標とする写真の色味に近づけるために試行錯誤したり、有名フォトグラファーの作ったプリセットを研究したりという方法しかないんです。

確かにこのようにすることで、見本の写真と「なんか同じような感じの色になる」ことは可能だと思います。

しかし、それだと応用がききません。

色彩論の体系的な知識から、個別状況に対してアプローチするという手法が使えないからです。

そうなると、状況が変わるとなんかしっくりこない、色味を変えたいけど変え方がわからずワンパターンな色味になるということになります。

これが、イマイチ現像やカラーグレーディングが理解できない原因です。

多くの現像本やセミナーは理論的・体系的とはいえない

場当たり的な説明

多くの現像本やセミナーでは場当たり的な解説が多いなと感じています。
(海外の本を読むと割りと本質的なことも書いてあるのですが、日本国内の本だとこの傾向が強いです。)

こういう写真(映像)では、このような色を入れるといいでしょう」とか「こんな雰囲気の写真にしたいならば、このようにしたら出来ます」というように書いてあります。

そして、皆さんこう感じた経験があると思います。

「確かにこの写真の場合だとそれでいいかもしれないけど、他の写真では同じようにうまくいくかなぁ」と。

それは解説が場当たり的で、本質や体系的な説明が何もなされていないからです。
(まぁ難しい話をすると誰も本やセミナーを購入しないのであえて省いている場合もあると思いますが…)

少し突っ込んだ解説があっても…

確かに少し突っ込んだ解説がある参考書もあります。

しかしその場合でも

「こういう色の組み合わせをするとエモいと言われます。視覚的に好まれやすいです。補色をうまく使いましょう。」

というレベルの解説です。

確かに、この記述で補色(色相環で対象の位置にある色)を使うと印象的な写真になるということはわかります。

しかし、そもそも補色って何?なぜ補色を使うと印象的になるの?という、色彩論的な根拠を教えてくれないので、イマイチしっくりときません。

また、配色について2色の扱い方までは書いていても3色以上の扱い方については書いてないことがほとんどです。

原因は著者が色彩論を知らない

既存の現像関連書籍やセミナーで色彩論的な説明がないのは、そもそも著者が色彩論をあまり詳しく知らないということがあると思います。

実務をする方々なのであまり理論を知らなくても仕方ないのかもしれません。
(昔は著者であるフォトグラファーは写真学科や美大卒が多かったみたいですが、最近はそうではないバッググラウンドの方も多いみたいです。ただデザイナー出身者も増えてきているので、これからは変わっていくと思います。)

実践の中で現像やカラーグレーディングを覚えると、なかなか理論の必要性を感じないのでしょう。

色彩論の重要性

感性という曖昧さ

確かに「アートは感性であって理論なんて必要ない」と巷ではよく聞いたりします。

そして、アートにはそういう側面があるのは事実だと思います。

感性頼りでうまくいくことも結構あるでしょう。

しかし、感性のみに頼って作品を長く作り続けるのはかなり厳しいと思います。
(俗に言うネタ切れ、マンネリ化です笑)

また、こういう話は芸大等できちんと学んだ方からは聞かない話ですし、結構理論を意識無意識問わず使っている方が多いです。

つまり、少なくても芸術を専門的に学んだ方は感性的な部分はありながらも、感性のみに頼らず理論もしっかりと作品に活かしています。

このようなことを考えると、感性という曖昧なものだけを羅針盤に作品を作り続けるのはなかなか難しいといえるのではないでしょうか。

経験則に頼る危険性

視覚表現の変化についていけない

経験値に基づく場当たり的な現像では、個別ケースにしか対応できず、いつかは限界がくることは先程書いた通りです。

この先、機材もどんどん進化して、写真や映像でやれることも増えていきます。

そして、それに伴い、写真や映像による表現の幅もどんどん広がっていくでしょう。

単に写真を「綺麗に」撮っているだけでは時代に追いつけなくなるときが必ず来ます。
(あえて、時代を追わないということもできますが、それは「あえて」ですから。)

そのときの対応力の元となるのは、単なる経験に頼らない確固とした基礎知識です。

自信をなくす

また、なんでもそうですが、場当たり的な行為を繰り返すと、自信をもつことができなくなります。

将来状況が変化したときのことを考えると不安になってしまいます。

いつか、自分の経験が通じなくなってしまったときどうしよう…という感じですね。

後は、他の人に聞かれたときや現像を依頼されたときなんかにも困りますね。

他の人に聞かれたときに「なんとなく…」では格好がつきません(笑)

色彩論を学ぶ重要性

色彩論が現像やカラーグレーディングの基礎として重要というのは以上で書いた通りです。

しかし、フォトグラファーが色彩論を学習するべき理由は、現像やカラーグレーディングだけではありません。

色彩論を学ぶことは他にも写真や映像を撮る上で強みになる場面はたくさんあります。

例えば、物撮りでの配色やセットやロケ地の設定、ポートレートにおける衣装の選択等の直接的な場面で知識が利用できるのはもちろんです。

しかし、それだけではありません。

写真や映像をどう見せるか(写真展やSNSにおける展示)という間接的な場面でも役に立つのです。

写真や映像が視覚芸術である以上、色彩論はあらゆる場面で重要になるのです。

色彩論の学習に最適な方法

目的をもって学習する

色彩論を勉強するのには美大で勉強したり、専門学校でデザインを勉強するのはやりすぎです。

色彩論を学ぶ目的はあくまで、RAW現像やカラーグレーディングのための理論的な基礎を身につけるため、ひいては写真や映像制作のためです。

学位のためや、1から絵やデザインを作れるようになるためではありません。

それなのに、何年もかけて専門的に学ぶのはコスパが悪すぎます。

学習の方法

色彩論の手っ取り早い勉強法は、下記の色彩系の検定を受けることです。

なお、単に色彩系の本を読むだけというのはあまりオススメしません

なぜならば、人間は何か目標をもって、必死でやらないと面倒くさくてやらないですし、記憶にも残らないからです。
(なお、一度本を読めば理解出来て、全て覚えてしまうような方はこの限りではないです。)

また、本を読むだけだと、結局体系上どこが大事で記憶しておくべき知識なのかがわかりにくいからです。
(本当の色彩論の専門書ってなかなか分厚くて、難しいので、多分全部を理解することはできません。)

検定を受けるときに考えること

上記のように色彩論の勉強のために検定試験の勉強することをオススメしましたが、合格が直接の目的ではありません。

もちろん合格することは一つの目標とすべきですが、検定試験の合格は最終目標ではありません。

あくまで検定試験の勉強で色彩論の基礎を学習して、それを現像やカラーグレーディングに活かすことや撮影に活かすことが最終目標です。

よって色彩論を学びながらも、常に現像のワークフローを思い出し、それと照らし合わせるように学習することで、実践的な理解に繋がります

検定試験

色彩検定

カラーコーディネーター検定に比べて、難易度は低めです。

3級が入門、2級が基礎という感じの設定です。

出来れば2級レベルまでは学習するとよいと思います。

1級はかなり専門的であり、写真や映像のための知識とはあまり関係がないので学習するとよいと思います。

下記のカラーコーディネーター検定との違いは文部科学省後援というところと、元々ファッションコーディネーター試験であったことから、ファッション関連に強いところです。

ポートレート等を撮る場合で、スタイリストがつかない撮影をする場合にカメラマンにファッション関連の知識があると有利な場合も多いので、ここはこの試験のメリットともいえます。

カラーコーディネーター

理論的な基礎~より実践的な内容まで網羅された試験です。

色彩検定に比べると難易度は少し高めです。

こちらもアドバンスは少し専門的すぎるので、基礎という意味ではスタンダードまでで十分だと思います。

こちらのカラーコーディネーター検定はその名の通り色彩論を使うための基礎的な知識、実用的な知識を得ることができます。

色彩検定よりも「色についての基礎をしっかりと学びたい」場合こちらの方がよいと思います。

まとめ

写真を始めた頃は写真を撮るのが楽しいだけで十分です。

たまにうまく「ハマった」写真が出来るだけでも嬉しいと思います。

しかし、しばらく写真や映像を続けて、ふと
「なぜこうするときれいな色になるのだろう、色がキレイになる写真とならない写真が安定しないな、いつも同じ色味になってしまうなぁ」
と思い始めたら、ぜひ色彩論を学んでみて下さい。

今まで見えなかった一歩先が見えてくるはずです。

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