簡単解説
正直SDカードの規格って色々あってややこしいですよね。
そしていざネットで調べてみると解説してるサイトは確かにたくさんあります。
でもどのサイトも専門用語連発で、歴史から技術的な話まで網羅されていて難しい…
ということで今回はそんな難しいSDカードの規格をわかりやすく解説しました。
※わかりやすさを優先するために、規格の網羅性や技術的正確性など、一般利用向けとして問題ない事項については極力省きました。
SDカードの転送速度規格(読み取り時)
理論値
UHS-I/ UHS-II
画像のラベル赤丸部分。
「UHS-I」と「UHS-II」の二つの規格があります。
この規格はSDカードのデータ速度の理論値を定めたものです。
以下のようになります。
- UHS-I で最大 104MB/秒
- UHS-II で最大 312MB/秒
はい、わかりにくいですね。
つまりは、このSDカード規格上の理論的な限界転送速度(MAX)といえます。
ただ、これはあくまで理論値であって実効値ではないので、一般利用者があまり見る必要のない数字です。
(UHS-IIを普通に使う方は少ないでしょう。)
最低保証速度
(class)
画像のラベル赤丸部分。
この規格はSDカードの毎秒ごとのデータ転送速度の最低保証値(min.)を定めたものです。
「class2」から「class10 」までの規格があります。
そして、「class」の後の数字が毎秒ごとの伝送速度(MB/s)を表します。
つまり、class10 ならば、このSDカードの最低保証速度は10MB/秒ということになります。
言い換えるとclass10のSDカードならば絶対に10MB/秒以下の転送速度にならないということです。
UHS Speed class(U)
画像のラベル赤丸部分。
この規格もSDカードの毎秒ごとのデータ転送速度の最低保証値(min.)を定めたものです。
「U1」と「U3」の二つの規格があります。
- U1は最低保証速度10MB/秒
- U3は最低保証速度30MB/秒
を定められています。
先程と同じでU3規格のSDカードの転送速度は30MB/秒の速度を下回らないということですね。
ビデオスピードクラス(V)
画像のラベル赤丸部分。
この規格は動画撮影時のSDカードの毎秒ごとのデータ転送速度の最低保証値(min.)を定めたものです。
ラベルの「V○」と書かれている部分です。
(VはVIDEOの頭文字です。)
そして「V」の後の数字が毎秒ごとの伝送速度(MB/s)を表します。
つまり、V30ならば30MB/秒、V90ならば90MB/秒の転送速度保証となります。
言い換えるとV30ならば動画撮影時に30MB/秒以下の転送速度とはならないということですね。
SDカードの転送速度規格の違い
class規格とU規格の違い
ここまで読むと「class」と「U」って同じことを定めた規格なのではと思う方も多いでしょう。
実を言うとそうなんです。
class規格とU規格の二つはSDカードの全く同じ最低保証速度を定めた規格なんです。
class10 とU1の違い
「class10」と「U1」とでは規格としては最低保証速度10MB/秒で全く同じです。
しかし、実効速度(通常時、SDカードを使ったときに出る速度)は「U1」の方が早いです。
つまり最も調子が悪いときの速度は同じでも、通常時や調子の良いときの転送速度は「U1」のSDカードの方が高いということです。
二つの規格が同時に書いてある場合
じゃあ、SDカードのラベルに両方の規格がかいてある場合はどうすればいいか?
それはラベルに両方の規格が書かれている場合は、難しいことを考えずに、U規格だけ見れば良いんです。
何故ならば両規格は必ず「class」≦「U」となるからです。
(例)「class10」と「U3」が両方書かれていても「U」規格だけ見て30MB/秒)
結局V規格だけ見れば良い
じゃあ静止画(写真)を撮る用にはU規格、動画を撮る用にはV規格を見ればいいんだと思われるでしょう。
しかし、静止画(写真)を撮る時に現在市販されているSDカードで転送速度不足が問題となることは連写のとき以外では通常ありえません。
(適度な間隔を空けて写真を撮る場合、ほとんどのSDカードについて、上で書いた転送速度規格を気にする必要は全くありません)
そして問題となる連写(特に高速連写)ですが、この撮影の仕組みはほぼ動画撮影と同じです。
言い換えれば、連写の撮影間隔を更に詰めて行ったものが動画です。
このように考えると、SDカードに動画撮影についての書き込み転送速度が十分であるならば、当然に写真の連写にも耐えうる十分な書き込み転送速度があるということになります。
今まで長々と転送速度規格について解説して来ましたが、以上を踏まえて考えると結局V規格の表記さえ見れば、そのSDカードが全ての用途において書き込み転送速度を満たすかを判断することが出来るということになります。
(Vの後の数値が大きいほど、より高速な書き込み速度を持つSDカードであるということです。)
SDカードの転送速度表記(読み取り時)
画像のラベル赤丸部分。
これはメーカー独自が計測した読み取り時の最大転送速度です。
(規格ではありません。)
表記通り、 SDカードから PCなどにデータを転送するときに最も早い場合は90MB/秒出ます。
SDカードのデータ容量規格
画像のラベル赤丸部分。
SDカードの容量規格には
SD<SDHC<SDXC
というものがあり、順にデータが保存できる容量が大きくなります。
機種によって使えるもの、使えないものがあるので、事前に使用する機種の説明書をよくご覧下さい。
現在販売されている機器についてはほぼ全てがSDHCまでは使えます。
SDカードの本体ケースサイズの規格
画像のラベル赤丸部分。
SDカードの本体ケースの規格には
microSDカード<miniSDカード<SDカード
というものがあり、この順でSDカードの本体ケースのサイズが大きくなります。
使う機種によって、使えるSDカードの大きさが異なるので注意が必要です。
ブランド(SANDISK製のみ)
画像のラベル赤丸部分。
ExtremePro>Extreme>UltraPlus>Ultra>無印
という順番で製品のグレードが決まっています。
グレードによって保証内容、堅牢性、データ保存容量、転送速度、データの安全性、値段などが変わってきます。
当然、ExtremeProが全てにおいて一番良いですがとんでもなくお値段が高いです。
まとめ
- 速度規格はV規格の数字のみ見る
- 容量規格はSD<SDHC<SDXCの順に三種類
- ケースサイズの規格はmicroSDカード<miniSDカード<SDカードの順に三種類
SDカードの規格についてはこの程度知っていれば不自由することはないと思います。
後はこれらの数字とお値段を見てコスパの良いSDカードを選びましょう!
ちなみに僕のオススメはこのSDカードです。
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