写真現像ソフトの比較
現像ソフトは長い間アドビLightroomの一強時代が続きました。
しかし、Lightroomが月額払い制に変わったこと、他のソフトの性能がアップしたこと、SNSにより写真の現像というもの自体のあり方が変わったことなどから、Lightroom一強時代は終わり、今や現像ソフト戦国時代と言えます。
(未だにLightroomが最大勢力であることには変わりありませんが、以前ほどの差はなくなったと思います。)
そこで今回は現像ソフトの中から代表的なソフト5つを選び、簡単に比較してみました。
あくまで、この記事等評価等は比較のための概略になります。
各ソフトの詳細な評価等はリンクから各ページに飛んで御覧ください。
Lightroom
評価
初心者
中級者~上級者
初心者
なんでも出来るということが初心者にとっては仇となってしまいます。
とにかく機能が多すぎます。(Lightroomの機能紹介だけで本一冊出来ます。)
初心者が初めて触って、直感的操作なんてことは出来ません。
他のソフトである程度RAW現像に慣れてから使うと良いと思います。
最初からLightroomをマスターしてやるぜ!と意気込んで使うと、日々の勉強や仕事で時間に追われ、写真編集自体が嫌いになるかもしれません。
写真を楽しみたいというライトユーザー向けではありません。
中級者~上級者
とにかくなんでも出来るソフトです。
現像ソフトの王様です。
多くの人が使っていることから考えても当然オススメ出来ます。
ただ一つの欠点であるサブスクリプション(月額払い制)ということさえ我慢できればですが…
Luminar
初心者
中級者~上級者
初心者
フィルターの数が多い(結構実用的)、AIによって少し操作するだけで写真全体をレタッチ出来るということで、細かい調整がまだ出来ない初心者に特にオススメ。
また、上記のように複雑な調整をしなくても写真を仕上げることが出来ることから、大量の写真を短時間に仕上げたい方、時間がない方にもオススメ。
現像初心者はまずはLuminarから現像を始めて、現像とは何かということや、やり方を学んで、他のソフトにステップアップするも良し、そのままLuminarで良ければ使い続ければ良いしという感じで進めていけば良いと思います。
中級者~上級者
Luminarに関しては正直中上級者になっても使い続けても問題ないと思います。
テンプレートやアシスト機能も多く作業時間も短縮できます。
やろうと思えば細かい調整も出来ます。
一流のコックも下ごしらえは自分でせず、見習いにやらせて、最後の味付け・仕上げだけをすることがあります。
これとおなじようにテンプレート等でたたき台を作って、最後の仕上げの細かい調整を手動でやるという使い方に適したソフトです。
また、中上級者ともなると大量の写真を短時間に仕上げることも多くなるでしょう。
そんなときにも大活躍のソフトです。
SILKYPIX
初心者
中級者=上級者
初心者
SILKYPIXはPCの要求スペックが高かったり、突然アプリが落ちたりといことがあり、現像に関する知識以前にPC等の知識が必要かもしれません。
またフィルターを使った簡易現像が出来ない、インターフェイスが洗練されていない、使っている人が少ないので、ソフトの使い方が学べない等のデメリットがあります。
またとにかくヘルプ機能や使い方の説明書がわかりにくいのも初心者向けではないです。
(最近は多少改善されてきています。)
とにかく初心者にはなかなかオススメ出来るソフトではないと思います。
中級者~上級者
初心者にはとっつきにくいSILKYPIXですが、中級者~上級者向けとなると話は変わります。
SILKYPIXは動きはとにかく軽く、加工時の画質劣化は少なく、細かい調整も出来る、多重露光などの加工なども出来るソフトであり、中上級者にはとても向いているアプリだと思います。
しかもお値段も比較的安いです。
(確かにPCの要求スペックは高いですが、中上級者ならば当然ハイスペックPCを持っていると思うのでこの辺は特に問題ないはずです。)
Capture One
初心者
中級者~上級者
初心者
初心者にはオススメ出来ないです。
インターフェイスが独特で、扱いにくいです。
直感的操作難しい印象です。操作に慣れるまでに時間がかかります。
また細かい調整まで出来るように機能が多い分、どこにどんな機能があるか、どの機能で何が出来るかがわかりにくく、初心者向けとは言えません。
総じて現像の基本を身につけると同時に現像ソフトの扱い方自体をも同時に学ぶ必要があるので大変です。
まずはLuminar等で現像の基本を身に着けた上で、このCapture Oneを使う方が良いと思います。
中級者~上級者
プロの現場でよく使われているソフトです。
テザー撮影が出来る、処理スピードが早い、アプリが落ちない等の安定性がある、画質が良い、細かい調整が出来るなど、プロの仕事として必要な要素が詰まっています。
大量の写真を撮影して、安全にかつ最高画質の写真を納品するためのソフトと言えます。
ただそのためにその他のユーザビリティや価格などは度外視です。
(ちなみにお値段はLightroomの約2倍します…)
儲かっている一部のプロが経費で買うソフトと言えるかもしれません。
メーカー純正
初心者
中級者~上級者
初心者
初心者はまだ現像の手法などまだ習得出来ていません。
そんなときはまず現像アシスト機能やテンプレート機能を使って現像とは何かを学び始めると良いと思います。
しかし、メーカー純正ソフトにはこれらの機能は基本的に一切ありません。
よって初心者のうちから独力で一から現像を仕上げなければなりません。
こうなると普通は現像が辛くなって、現像嫌いになってしまうと思います。
初心者は無料だから、まだ本格的に写真をやるかわからない、現像をやるかわからないからなどの理由でメーカー純正のソフトを選ぶのはオススメしません。
中上級者向け
中上級者になると逆にメーカー純正のソフトで何やるの?というくらい機能が少ないです。
メーカー純正の現像ソフトは良く言えばシンプルなのですが、単に機能が少ないだけなんですよね…
確かに中上級者になると現像の基礎にも慣れて、一から手動で現像することも出来るようになってると思います。
しかし、今度はアシスト機能の少なさによる作業時間の多さ、微調整する機能の少なさに不満を持つようになると思います。
また、メーカー純正ソフトは機能が少ないからといって動作が軽いわけでもないんですよね…
以上のことより中上級者に対してもメーカー純正ソフトはオススメ出来ないです。
結論
万能的な現像ソフトはないと思います。
どのアプリもそれぞれ個性が強く、使っていくうちに必ず好き嫌いが出てきます。
そうなったら躊躇なく乗り換えることをオススメします。
確かに乗り換えにはお金がかかります。
しかし、写真って実際に撮影をする時間より現像する時間の方が長いですよね?
そんな中、自分に合わない現像ソフトを我慢して使うとだんだんと現像する時間が苦痛になってきます。
(かつては僕もそうでした)
そして現像するのが嫌だから撮影もしたくない…
と写真自体から心が離れてしまう可能性が高いです。
それって本末転倒ですよね?
よって、お金がかかっても現像ソフトだけは必ず自分に合ったものを使うことをオススメします。
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